今乗っているSCR950は、乗り心地は楽しいバイクではありますが、長距離を走ることに配慮されたバイクではないので、高速道路を長く走るときに、もう少し楽なバイクであったら、と考える時があります。
実は、以前乗っていたCB400から、大型バイクに乗り換えようと検討しているとき、アドベンチャーモデルも検討していました。その時ずいぶんと迷っていたのは、YAMAHAのMT-09 TRACERでした。ただTRACERの外装デザインがプラスチッキーなところや、フロントフェイスのロボットみたいなデザインがどうしても好きになれなくて、踏ん切りがつきませんでした。結局その後に出たSCR950のデザインが気に入って購入したのです。
SCR950はとても気に入ってはいるのですが、長距離走るのであれば、乗り心地の良いアドベンチャーモデルのほうが良いとは思います。
そんなTRACERが、モデルチェンジで新しいデザインになりました。プラスチックのカウルの面積が少なくなり、フロントの眼が小さくなって小顔になっているので、個人的にはとても良いデザイン改良だと思いました。このデザインであれば、買っていたと思います。特にマットダークグレーメタリックAのカラーリングが好みです。モデル名のグラフィックも控え目になっていて悪くありません。
スペック表をながめていて、ひとつ気になったのは、シート高さが前モデルよりも下がっているところです。MT-09 TRACER と900はシート高さが850-865mmでしたが、今回の新モデルは810-825mmです。私は高身長で足が長いため、前モデルの高いシートも好感ポイントでしたから、窮屈になるのかなと思いました。
やはりシートが高いと足つきが悪くて売れないので、下げたのだろうと思いました。しかしそんなことは分かっていたことで、日本市場よりも欧州を重視しているヤマハのバイクはシートが高いのが普通なのに、何故下げたのか疑問でした。それはどうやら電子制御サスペンションの影響のようです。
9GTのウリのひとつは、電子制御フロントサスペンションです。固めのバイクは高速道路の継ぎ目とか、ガツンとくるし、柔らかくしていると雨の日に頼りない。それをスイッチひとつで切り替えられるのはよさそうです。ただしフロントサスペンションは、停止しているときは下がらないようです。シートの高さを低くしたのは、そういう面もあるのだろうと想像します。
試乗したことありませんが、このモデルのいいところは、なんといっても車体が軽い(220kg)というところでしょうね。BMWのアドベンチャーモデルよりも30kgは軽いですから。
バッグのアクセサリーが充実しているのも良いです。900では、トップケースとサイドケースを同時装着しての走行は出来なかったのですが、今回ケースの装着方法も改良されて良くなってます。
バイクで何日もツーリングする時、雨天への対応性がとても大切なポイントだと思います。日帰りツーリングは天気を見ながら判断しますが、何日も走る場合は、雨の日の走行も避けられません。一日中雨の走行もあり得ます。雨走行の視点でみると、このバイクは、防水性のあるハードケース、高いスクリーン、ナックルガード、電子サス、水捌けのよりタイヤパターン等、いろいろな工夫をしてあって、安全性が高そうです。
北海道ドライブの経験はありますが、まだバイクでのツーリングは一度もやったことがありません。舞鶴からフェリーにバイクを載せて、北海道の最北端を目指してバイクを走らせるという旅を、私も一回くらいやってみたいと思っています。今乗っているSCR950はそういうバイクではないので、このバイクは魅力的に思えます。
そんな風に頭の中で旅を妄想しながら、バイクを調べるのって楽しいですね。ぜひ試乗してみたいですね。