こばるとライダー日記

Soliloquy of a man riding a motorcycle and a convertible

人の恨みは・・・

昨夜は、久しぶりに昔からの知人に会いました。

 

私はここ数か月間断酒していますが、つきあいでビールをジョッキ一杯だけ飲みました。

 

アルコール依存症では、断酒中の一杯が命取りといわれています。一杯だけのはずが大量飲酒に逆戻り、とどこかで読んでいたので、ちょっと不安になりましたが、それ以上飲みたいという気も特に起きなかったので、依存症というところまではいってなかったようです。


会った人は、私と同じ会社に勤めていた人で、今は定年退職されて九州に住んでいます。久しぶりに大阪に来たので飲もうよ、というお誘いがあって食事をご一緒しました。

 

お互いの近況などの話をしていると、自然に話題は会社のことが中心になります。あの人どうしてる、それじゃああの人は?と会社のことをもう根掘り葉掘り聞かれて、話が面白くないので、もう退職されたんだから、会社のことなんていいじゃないですか、と言いました。それに対して、だって気になるじゃん、とのこと。

 

やがて会社の嫌いな人の話になって、その人の悪口がいっぱい出てきます。その悪口を言われている人は、私も相性が悪くて嫌な人間でしたが、その人もすでに会社を辞めていて、もう過去の存在として忘れかけていました。久しぶりに話題にのぼって、私も昔の嫌なことを思い出し、不快な気持ちが蘇りました。


そういう嫌な話になりがちなので、私は会社の人と飲みに行くのはあまり好きではありません。社内の噂話や、妬み恨みの話になって、美味しくないお酒になることが多いのです。

 

家に帰ってから、話をした内容をぼんやりと頭の中で反芻して、久しぶりに会ったのに、何だか不毛な話が多かったなあ、と少し残念な気分でした。


また何年も前のことを恨んでも仕方ないのに、人の恨みというのはやっかいな感情だなあ、サラリーマンの世界でこうなんだから、昔の時代の為政者はどれだけ恨まれていただろう、ということに思い至りました。


会社や役所などの組織化された集団の中では、上の役職の云うことには従うというルールがあります。


でも相性の悪い人、能力や人格にかける人が、上司になることもあり、そうなると部下は大きなストレスにさらされます。私も、信頼していた上司に梯子を外されたり、偉い人の逆鱗に触れて、冷遇されたりと、それなりにサラリーマンらしい哀しい出来事はありました。

 

しかし本当に嫌なら会社を辞めればよいわけだし、サラリーマンのストレスなんて、紛争国で生命の危険のあるところで生きている人たちと比べれば、生ぬるいものだと思っていますので、私は気にしないようにしています。


それに、ひと昔前の権力者は、人の生殺与奪の権利を持っており、理不尽な理由で、本人や家族が殺されたりしていたのですから、現代の権力者なんて知れてます。そういう時代の権力者への恨みは、我々現代人が仕事上で因縁のあった相手に持つような恨みとは次元の違うものだったに違いありません。


まあそんなことを考えていていると、昔の権力者の陵墓や古墳というものは、その支配下にあった人の恨みが集まる場所で、悪い気があるのかもしれないなあ、と思いました。あまりオカルト的なことは信じていませんが、何年か前も人気のない神社ばかりまわっていて、具合が悪くなったことがあり、そういやここ数か月あまり体調がよろしくないのは、陵墓や古墳ばかり回っていたせいで、その場に溜まっていた負のエネルギーにあてられたのかもしれないと、思いだしました。

 

そういえば、最近行っていた所は、どこも人が普段ほとんど訪れていない場所ばかりでしたよ。そういう場所は、悪い物の怪が人を待ってるといいます。

 

うーん。プラシーボ効果も期待して、今週末はご利益がありそうな神社へ行ってこようと思います。