こばるとライダー日記

Soliloquy of a man riding a motorcycle and a convertible

堤防を走るライダー

うだる暑さもなくなり、バイクで走って気持ちのいい季節がやってきました。どこか遠くへ行きたいのですが、やることがあったり、体調が悪かったりと、最近は近場しか走れていません。関西の歴史探索もご無沙汰になっていますので、早く再開したいところです。

 

大阪市の北部に住んでいる私が、軽くバイクで走るときによく使っている道は、猪名川の堤防の上の道路を北上するルートです。

 

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淀川へもアクセスしやすい所に住んでるので、淀川沿いも走りますが、上流に向けてはほとんど道が連結していないので、大阪京都間の幹線道路経由でないと、京都や琵琶湖まで行けません。

 

良い道はあるのですが、自動車の通行量が多い幹線道路に出ると、気持ちよさも半減します。大阪と京都の間の下道は、あまり走らなくなりました。大阪湾に出る下流方向はたまに走ります。

 

猪名川は、車もそれほど多くなく、川の堤防の道も繋がっていて、信号が少なく見晴らしがとてもいいので、気持ちよく走れます。高い堤防の上の道路を走ると、ほんとうに気持ちよくて、バイクっていいなあ、と思います。

 

ただ、堤防の道は、見晴らしを目的に作っているわけではないので、ちょこちょこ断線していて、回り道などがわかっていないと、幹線道路を走るよりも不便な道になる場合もあります。この道とこの道を繋げてくれてたら、もっと走りやすいのに、と思うのですが、そもそも堤防がなぜ作られたのか、ということを忘れちゃいけません。

  

先日の関東を襲った台風では、あちこちの河川が決壊し、多くの住宅に被害が出ました。日本は河川が多いので、川の堤防整備は昔から公共事業として頑張って行われています。調べてみると海岸護岸とあわせて、毎年一兆円規模の公共事業費が投入されています。今回のような水害が起こると、行政は何をやってるんだと批判されがちですが、日本の行政は、何十年もそうとうのことをやってきていて、自然災害は我々の予想を上回っているのだと思います。

 

大阪湾に流れる大きな川は、淀川、大和川、猪名川になります。どの川も幅が広くて、高い堤防まで水があふれることは想像を絶する水量だと思いますが、以前の大雨で大和川も決壊しそうになった、という話も聞きますので、自然をなめてはいけません。

 

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もともと大阪は、上図のように縄文時代はほとんど海だったようです。ということは、津波被害があった場合は、かなりの広範囲に及ぶということですね。私の住んでいる地域ももともとは海ですね。

 

猪名川も過去に大きな水害があったと、何かで読みました。堤防を走るときは、ただ単に見晴らしがいいと思うだけでなく、水害と戦ってきた先人の努力に感謝しながら、堤防の上は走らなければいけませんね。