こばるとライダー日記

Soliloquy of a man riding a motorcycle and a convertible

自己演出と自己実現

自己演出と自己実現のバランスって大事なことだと思います。

 

誰しも、他人からよく見られたい、認めてもらいたい、好きになってほしい、という欲求があります。それは悪い欲求ではないと私は思っています。人に好意を持ってもらうために、自分の体型や清潔感に気を配ることは、自分にとってもよいことです。誰の目も気にせず、自分の外見管理もおざなりにすれば、心と体の健康によいことはありません。

 

だからと言って、自分をより良く見せるため、自己演出に対し過度に一生懸命になっていると、かえって格好悪い人になってしまいます。

 

具体的な例を挙げると、仕事が出来る雰囲気を出すために、できる男の演出アイテムで自分を飾るとか、高級ブランドのバッグやアクセサリーのセレブなアイテムでお嬢様を気どるとかです。知性や外見のコンプレックスを持ち物や服装で誤魔化しても、それは一時的なものであり、長期的にいいことはあまりありません。

 

そんなことはわかっているのに、つい見栄をはったり、自分を飾ってしまうのは、いろんな広告を見て洗脳されているからかもしれません。マーケティングって、人のコンプレックスを刺激して、購買意欲を喚起さすせるのがうまいですから。流行のファッションを購入して、それに身を包めば、自分もセンスよく見えるのではないか、グレードアップするのでは、というような幻想を持たせるのですね。というかそれが商売。

 

ファッションブランドが持つ世界観に憧れを持つことは、悪くないと思います。むしろそういうブランドの似合う人間になりたい、という目的意識は、向上心や努力のきっかけになるし、よいことだと思います。しかし、そのブランドを所有することのみを目的にしてはいけません。

 

マーケティング担当は、商品のブランド力で、その商品を持つことで、たいした人間になれますよ、というイメージを巧妙につくりあげますが、商品を身につけたぐらいで、そんな人間にはなれやしません。

 

男でやっちゃいがちなのが、車やバイクで自分を演出すること。特に外車に乗りたがる人は、ブランド信仰に洗脳されている人が多いような気がします。

 

ひとが乗らない珍しい車やバイクに乗って、俺カッコいい?とか思ってるかもしれませんが、まあ本当にカッコよく見えるのは1割程度。そういうひとはコンパクトカーや原付に乗っててもかっこいいし、ほとんどのおじさんは、見栄をはっているのがミエミエのかっこ悪いひとたち。あの人いい車乗っててカッコいい!なんて誰も思っちゃくれないんだな。

 

自己実現できているひとが、さりげなく自己演出として、そういうアイテムを持っていると格好よく見えるけど、自己演出で飾ろうとするのが先行しすぎると、なんだか人間が薄っぺらく見えてしまいますね。

 

固いこと言うなよ、そういう楽しみがあってもいいじゃん、自分のお金を何に使おうが勝手じゃん、って言われると、そうですね、その通りでございます。