こばるとライダー日記

Soliloquy of a man riding a motorcycle and a convertible

自動車教習所と二輪免許

私が大型二輪免許を取得した自動車教習所が、近々閉校されることを知りました。

 

f:id:toshihiko-w:20210203081025j:plain

 

よい教習所だったし、コースで練習した思い出があるので、ちょっと寂しい気がします。若者の数が減っていることや、自動車離れなど、いろいろな事情があるのでしょうね。

 

私が大型二輪免許をとったのはもう何年も前のことです。バイクに再び乗ろうと思って、バイクを買おうとすると中型(現在の普通二輪)の車種があまりなく、その理由は大型が教習所で取得できるようになったということを知り、教習所に通いました。その時は、CB400SBを買ったので、大型免許はしばらく必要なかったのですが、そのうち乗るかもしれん、と思って免許だけとりました。

 

その時の教習所通いは、久しぶりに学生に戻ったような、なんだか懐かしい気分になったことを覚えています。社会人になってから、定期的に何かを学ぶために学校へ通う、ということがなかったせいでしょうね。若い男の子やおばさんや、いろんな人と一緒に学ぶ、というのもあったと思います。

 

教習車のCB750が、なかなかの年代モノで体に馴染まず、卒業試験を二度落ちたのも、今となってはいい思い出です。

 

そのように教習所は楽しかったので、「バイクに乗りたい」と言っている人には、教習所に行ったら何歳からでも乗れるようになるよ、と薦めるのですが、実際に教習所へ申し込む人はあまりいません。

 

やはりバイクは危険なイメージがあるので、「乗りたいけどやっぱり危ないから」と思ってしまうからでしょう。それに家族からも止められるという話もよく聞きます。転倒したり、ぶつかったりすると、体へのダメージが大きくて無事にはすみません。場合によっては死亡する場合もあります。

 

私にもそういう怖れはありますが、教習所で教えてもらったことを守っていれば、事故にあうリスクは減らせると思っています。教習料金が高い、試験所でとったほうが安いし偉い、とか言う人もいますが、事故を起こさないようにするためにはどうしたらよいか、ということを真面目に考えている人達のノウハウを、効率よく学べるということは費用以上のメリットがあるのではないかと思います。

 

日本の教習所は、安全運転のための基礎知識や技能をしっかり教えてくれるよいシステムだと思っています。

 

公道で事故をおこさないようにするには、身体的な能力よりも、交通ルールを守ること、どんなときでも平常心や冷静を失わないことのほうが大事です。確かにいくら用心していても、自分では避けられないもらい事故もありますが、スピードを出せない場所では無茶をしないとか、いくら楽しくてもカーブを攻めないとか、安全に乗るための用心をすることが、事故をしないための基本です。

 

バイクは車より、スピード、加速、風、マシンとの一体感を感じる乗り物なので、バイクに乗ると、そういうものを目いっぱい感じたい、という欲求が起こるのは当たり前です。そういうものを感じたいからバイクの乗るのですから。しかし公道を走るのは自分だけではないということ、大丈夫だろう、という勝手な思い込みをしないことが、大切だと思います。

 

運動神経もそれほどよくない自分の経験からみても、バイクなんてものは自転車に乗れて、公道を車で走れる人なら、必ず乗れるようになると思います。そりゃ運動神経には個人差がありますけど、公道で競技や競争をするのではないのですから、多少運動音痴でも大丈夫です。

 

教習所は誰でも免許をとれるように指導してくれます。そして免許がとれたならもう大丈夫。バイクなんて乗っているうちにだんだん慣れてきます。人間の適応能力って自分が思っている以上にあるのです。

 

ということで、少し自分の人生を変えてみたい、見る風景を変えてみたい、と思う人にはバイクに乗ってほしいなあ、と思います。このままどんどんバイクに乗る人の平均年齢があがっていって、バイク人口が減るのはライダーとして残念ですから。