こばるとライダー日記

Soliloquy of a man riding a motorcycle and a convertible

バイクに乗っていて膝がきついという状態

正座に関するアンケート調査結果をネットで見つけました。

 

 

正座をすると、膝に無理がかかるし、長時間していると足が痺れてきます。多くの人が正座はつらいと感じると思います。でも統計の60%という数字。正座が一番嫌でない人もいるということで、ちょっと意外でした。

 

正座が日本に定着したのは江戸時代の初期だそうです。

 

もっと昔から正座という座り方は存在しましたが、神道や仏教で神様仏像を拝む場合や、罪人を座らせるときなどに限られていました。普段の生活での座り方は、女性も含めて胡座(あぐら)や立膝が、坐位として一般的でした。

 

普段にも正座をするという文化を日本に広めたのは、三代将軍の徳川家光だそうです。家光は、子供の頃に春日局から躾で正座をさせられて育ちました。そして将軍になったとき、家臣に正座させるようになったそうです。

 

正座をすると足もしびれるし、立ちあがるまで時間がかかります。子供のときからの経験でそれをよく知っていた家光は、自分が暗殺されないようにしたかったのかもしれません。また、対面する相手に、家臣としての自覚を持たせるという意味もあったのでしょう。それに正座のほうが背筋も伸びて見栄えもいいですしね。

 

参勤交代で、全国から集められた大名達は、将軍に向かって正座をする事が決められてましたので、それらの各大名は自分の領土へ戻って、家臣にもやらせるようになりました。やがて家臣たちも自分の目下のものに、正座をさせるようになり、日本中に広まっていったということのようです。

 

戦乱がなくなり、平和になった時代の上下関係や身分制度も背景にあったのでしょう。また、庶民に畳が普及し始めた頃であったというのも原因のひとつのようです。居住区で板間が減っていったのですね。

 

さて、ここから本題のバイクの話です。私はSCR950の前にCB400SBに乗っていました。CB400はシート高さが735mmでしたので、身長が180センチある私にとって、小さいと感じるバイクでした。特に膝がきついと感じていて、2時間くらい乗っていると、足が痺れてきて、脚を伸ばしたくなっていました。

 

※写真はCB400SF

 

乗っていた当時、膝がきついので、なんとか改善する方法はないか、いろいろ調べました。このバイクの姿勢のキツさは、いろんな人がネットで書いています。「まるで正座をしているようだ」なんて、あちこちで読みました。

 

当たり前ですが、ステップの位置はどのバイクも同じようなものなので、シートの高さが低いバイクほど、膝を曲げるようになるのは当然ですから、特に低めのCB400がそう言われていたのです。

 

そしてSCR950の乗り換えてから、そうした悩みはなくなりました。SCR950はシート高さが830cmありますし、ステップ位置も少し前にあり、腰も下げることができるので、膝のきつさは全くありません。ものすごく楽です。

 

でも、こうやって写真で比べる限り、CB400が「正座と同じ」というほどのものかとは思います。

 

確かにCB400に何時間も走っていると、正座と同じように足が痺れていました。乗っていた当時は「シートが低いから仕方がない」「この不快さから逃れるにはシートの高いバイクに乗るしかない」と考えていましたが、正座に関する資料を読んでいて、もしかしたら勘違いをしていたかも、と思い直しました。

 

膝のきつさの原因を、シート高さやシートの形状による乗車姿勢だけだと考えてましたが、もうひとつ大事なことを忘れていました。

 

それはバイクに乗るときの下半身の衣服、つまりデニムパンツが大きなひとつの理由になるということです。

 

私は下半身がすっきり見えるスリムなデニムパンツを履くのが好きで、バイクに乗るときもそういうパンツばかり履いていました。細身のパンツは膝を曲げると、足を圧迫します。

 

理屈としては、同じ円周の円と楕円で面積を比較するとよくわかります。楕円のほうが面積が小さくなるのです。足を曲げて楕円になったパンツは、足を圧迫します。足が圧迫されると血流が滞り、正座と同じように足が痺れるのです。

 

もしかしたら、バイクを買い替えるよりも、膝に余裕のあるパンツに穿き変えるほうが先だったかもしれませんね。

 

バイクで膝が痺れるというライダー諸氏。もしかして、スリムなパンツを履いていませんか?バイクを買い替えるよりも先に、穿いているパンツを見直してみてはいかがでしょうか。