こばるとライダー日記

Soliloquy of a man riding a motorcycle and a convertible

革ジャン・革靴・革鞄・革シートのこと

一昨年の冬に、バイク用の革ジャンを新しく購入したのですが、去年と今年はほとんど着ていません。その代りに何を着ているかというと、MA-1やダウンジャケットです。革ジャンって固くて重いし、それほど暖かくないし、着心地があまり良くないから、なんとなく着なくなってしまったのです。

 

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じゃあなんで買ったのかというと、革ジャンはカッコいいから欲しくなったのです。こういうファッション感覚は、今の若い人にはあまりないのかもしれません。私は昭和世代のオヤジなので、「革ジャン=カッコいい」という価値観が強くあるのです。

 

革ジャンだけでなく、とにかく革製品が良い、みたいなところもあります。ビジネスマンは、しっかりとした革靴を履かないといけない、鞄も革製品のほうがステータスが高い、財布だって、ベルトだって、革であったら上等だ、フェイクレザーは貧乏くさい、というように、なんでも革製品がとにかくよいみたいな。

 

でもね、実は世間では革じゃなくてもいい、という世の中に変わってきてるのです。主な理由は、革製品が昔よりとにかく安くなっていることと、品質のあまりよくないものがあふれているということです。「革素材=高級品」ではなくなってるのですね。

 

ビジネスシューズやカジュアルシューズでは、安い革製品が増えました。それっぽい革靴が数千円で買えるのですから驚きです。靴の生産工場が、中国からミャンマーやバングラデシュに移ってから、安い靴が増えたと思います。

 

そしてそういう安い革靴は、従来の伝統的な製法でつくった靴と同じではありません。人件費削減だけでなく、素材や製造方法も工夫して、製造コストを下げてます。最初は綺麗なのですが、耐久性が低いので、履いていると早くみすぼらしくなってきます。

 

対して、最近の合成皮革や化繊を使った靴は、防水・防湿性に優れていて、強度もある上に軽く、ファッション性も高かったりするので、革を使っていないほうがモノがよかったりします。

 

これは、靴だけでなく、鞄や革ジャンも同じような傾向があります。したがって「革は高級品で機能的」というようなイメージが低下してきました。

 

バイクにおいては、皮ジャンは雨で濡れたら困ります。乾かして油とかクリームとか手入れが大変です。それでも、ファッション的にイケてるんだったらこまめに手入れしますが、なんだか革ジャンを着てもカッコいいという時代でもなくなってきていますし、昭和時代のようにハードに決めすぎると、恥ずかしいファッションの人になりかねません。

 

車のシートはどうでしょう。高級車のシートは革、というような価値観はありますね。実はロードスターを購入するとき、車のシートを革にするかどうか、多少悩みました。革のシートの車を所有したことがなかったので、少し憧れがあったのです。でも冬に冷たく、夏に蒸れそうなので、結局はファブリックのほうを選びました。革に傷がついたら嫌だなあ、というのもありました。デニムの後ろポケットの金属ボタンとかで、傷つきそうじゃないですか。

 

でも、確かに高級品の革は品質が良いのは確かです。革のイメージが下がってきたというのは、安かろう商品のせいなので、革全てが悪いわけではありません。革だから良いんだ、という安直な判断ではなく、しっかりとモノを見て判断しないといけないのです。

 

といいながら、最近ABCマートで安い革ブーツなどを買ってしまったりしました。安かろう商品なんですが、そんなに高頻度で履かないのなら、ファッション性の高いものならいいかもと思いました。安くても高くても、後悔のないような買い物をしたいものです。