こばるとライダー日記

Soliloquy of a man riding a motorcycle and a convertible

LINKS UMEDAのユニクロ

梅田のヨドバシカメラの北側の新しいビルがオープンしましたね。LINKS UMEDAという名前です。


f:id:toshihiko-w:20191128104422j:image

 

阪急からグランフロントへ行くこの道はなんとなく薄暗かったのですが、LINKS UMEDAが出来て、すっかり明るい通りになりました。


f:id:toshihiko-w:20191128104447j:image

大阪駅から、ルクアやグランフロント、ヨドバシが2Fの遊歩道で連結されて、利便性も上がりました。人通りも増えたように思います。大阪駅の南側も、阪急百貨店から阪神百貨店まで綺麗になって華やかになり、玄関口である大阪駅の周辺が都会らしくなることは大阪人として嬉しいです。

 

大阪駅だけでなく、天王寺や難波、新世界なども、ここ十年くらいで綺麗になってきましたし、お隣ですが尼崎も変わりました。大阪の汚さが無くなってきて、うれしい反面、どこか寂しさも感じるくらいです。以前に戻ってほしいとは思いませんが、汚いところも大阪の魅力だったのかなと懐かしく思います。

 

私は毎日梅田で乗り換えているので、さっそくLINKSへ寄り道してみました。ヨドバシカメラと各階つながっていました。お店はどちらかといえば価格のやすい系が多いです。

 

ちょっと驚いたのは、1Fにユニクロが入っていたことです。だって梅田のユニクロはすでに茶屋町、大丸、ルクアに店舗がありますからね。大阪駅の北側のルクアのユニクロもかなり大きな店舗ですし、阪急電車に近い茶屋町のユニクロもビルになっています。また梅田にこんな大きな店を出すとは、梅田でまだ儲けられるということですね。

 

商売の勝算があってのことだとは思うのですが、それだけユニクロが取り込める客は多いのかとあらためて感心しました。ユニクロは、H&MやZARAに次ぐ世界第3位のファストファッションブランドになっているそうです。売り上げを調べてみると・・・

 

 

 

なにこのグラフ。すごい成長率とは聞いてたけど、何なのこのカーブは?いやいやすごいですね。私の勤めている会社なんて、成長率はゴニョゴニョ・・・ですよ。本当にすごいなこの会社は。

 

なぜユニクロは、アパレルブランドとして競争力があるのでしょうか。専門家ではありませんが、私なりに感じたことを整理してみます。

 

まず、ユニクロは、従来のファッションブランドとは違うメッセージを出しているということ。これが大きな差別化になってます。ファッションというより機能的な衣服をつくっているイメージが強いです。作り出された流行の印象もありません。必要だから作りました、もっと生活を豊かにしたいから作りました、というようなメッセージがあります。流行に乗せられる感じがありません。

 

ファッションブランドというのは、伝統的なアプローチがあると思います。ファッションクリエイターたちによって トレンドがつくられ、消費者がその通りに動くという流れがありました。まさに流行は作られていたのです。ファッション業界においては、デザイナーが頂点であり、容姿に優れたファッションモデルがその取り巻きで、そのイメージを一般人がありがたく追従するという構図がありました。

 

ユニクロはそういう構図とは無縁です。洋服は機能的であるべきで、流行とは関係ないという姿勢がうかがえるのです。これが何を意味するかというと、従来のファッションアパレルの上から目線の感じがないんですよね。そして売っているものも下着だとか、他の服とあわせるベーシックなものが多い。パンツとか靴下とか何も考えずユニクロで買っちゃいますから。ちょっとおしゃれなものもあるし。だからなんとなく、思ったよりも少し高めの値段でも買っちゃうのです。値付けが高すぎず安すぎず、利益がしっかり出てる価格っぽい。

 

ユニクロがこれだけ成功しているのだから、同業も真似をしてもいいはずなのですが、それができていないのが不思議です。製造のノウハウや販売ルートを持っているのに、ユニクロと同じことが出来ない。従来からあるブランドが、安い別ブランドをつくったとしても、ユニクロの牙城を崩せないのは、ユニクロの出すメッセージまで振り切っていないからなんでしょうか。

 

そこはファッション業界のジレンマみたいなものがあるのですかね。自己否定になってくるので、できないのでしょうか。従来のファッションのアプローチで成功した人は、なかなか発想が変わらないのかもしれません。

 

でもユニクロの成長を見る限り、明らかに時代感は変わってきているようです。 ファッションも、トレンドというより持続型社会に優しい機能的なものへ移行していく動きが強くなっていくでしょう。ユニクロの新しい大型店が、そのように語っているように思えました。