こばるとライダー日記

Soliloquy of a man riding a motorcycle and a convertible

1年ぶりに酒を飲んでスマホを失くしてしまった話

数年前まで毎日浴びるようにお酒を飲んでいた私は、2019年の4月からお酒を断ちました。その後コロナ禍があったおかげで、仕事の会食もなくなり、お酒を飲まない日々が続いています。

 

前回アルコールを口にしたのは、確か昨年度11月に那智勝浦まで遊びに行ったときでした。西国三十三所巡りを始めて、一番寺の那智山青岸渡寺に行くついでに、GOTOキャンペーンを利用し、いいホテルに泊まった折に、豪華な夕食を食べながら日本酒の小瓶をいただきました。

 

その時は、数か月ぶりの飲酒でしたので、やたら酔いが回るのが早かったことを覚えています。食事後に温泉に入ったこともあって、かなりふらふらしました。

 

それから1年あまり。昨日までアルコールを一滴も飲んでいませんでした。昨日は会社帰りに知人と待ち合わせをして、焼き鳥の店で一年ぶりにお酒を飲んだのです。

 

焼き鳥をツマミに飲んだアルコールは、ビールのロンググラス一杯と、白秋の水割り3杯ほど。ビール一杯目を飲んだとき、すぐに酔いがまわってくるのを感じました。そして水割り三杯くらい飲むと、だいぶ酔った感じになりました。

 

19時から2時間ほどお店に滞在し、21時にお店を出ました。お店から地下鉄まで5~6分ほどの距離です。地下鉄の入り口が見えたとき、スマホを持っていないことに気づきました。

 

私「あ、スマホを店に忘れたようです。取りに戻りますから、先に帰ってください。」

知人「じゃあ、先に電車乗りますね。今日はお疲れさまでした!」

 

私は知人にそう告げると、お店に急いで戻りました。店の主人は、店の片付けをされていました。コロナの営業時短があるため、21時で終わりなのです。

 

私「あのー、先ほどスマホを忘れたみたいなんですが・・・」

 

店の主人「そうなんですか?見当たりませんでしたけど、電話してみますか?」

 

私はお店の電話をお借りして、自分のスマホに電話をかけました。電話はつながりましたが、お店の中で音がしません。私はいつもはマナーモードにしています。座っていた座席の周辺を隈なく探しましたが、私のスマホはありませんでした。

 

入店前に店の場所をスマホの地図で確認したので、スマホを店までは持ってきたのは確実です。

 

私「おかしいなあ・・・もしかしたら知人のカバンに入ったのかもしれません。もし後でお店で見つかったら、自宅まで連絡をいただけますか?」

 

そうお願いをして、自宅の電話番号を書き残してから、私は店を後にしました。帰りに先ほど歩いた道をスマホが落ちていないか、確認しながら歩きました。家に戻ったら、知人に連絡してみようと思いました。私のスマホはアンドロイドなので、Google Chromeの連絡先にスマホの電話番号がコピーされているので、スマホがなくても連絡先はわかります。

 

電車に乗って帰る途中、どこで紛失したのか、誰かが持っていってしまったのか、可能性について考えました。

 

私のスマホはロックしています。指紋かPINコード入力がないと開けません。ただし電話がかかってきたら、ロック解除なしで繋げることが出来ます。また待ち受け画面には、自宅の電話番号だけ出るようにしています。紛失したときに拾い主から連絡していただくためです。

 

・店にないとすれば、途中で落としたのか。誰かに拾われたのかな?

・拾った人が中古ショップに転売しようとするなら、電源はすぐに切るよね。

・電話に誰も出ないのであれば、拾われていないということ。

・そもそも飲んでいた場所はビジネスマンしかいない場所なので、スマホが落ちていたら届けてくれるはず。

・紛失の場合、身分証明があれば、携帯ショップで同じ番号でスマホを買えるのか?

・今年に買ったばかりなのに、また7~8万かかるのか。痛いなあ。

・データはバックアップからコピーして、設定をやり直さなくてはいけないし面倒。

・SDカードは個人情報が入ってたっけ?写真と音楽くらいのハズだけど。

 

そんなことをいろいろと考えていると、次第に酔いも醒めてきました。スマホの電源は切れていなかったので、スマホが現在どこにあるか調べてから対策を考えようと思いました。

 

私はスマホを紛失したときのために、Google経由でデバイスを探せるように設定しています。設定方法は以下のグーグルサイトに載っていて、簡単に設定できます。

 

support.google.com

 

自宅に着くと、急いでパソコンから、グーグルのデバイスを探すページにアクセスしました。

Find your phone (google.com)

 

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↑実際の画面とは異なるネットでひろった画像です。

 

場所は確認できました。市街地で基地局も多いので、かなり正確な位置まで確認できます。円の中心は飲んでいたお店ではありません。それは誤差かもしれないと思い、家からお店に電話しました。

 

私「先ほどの○○なんですが、お手数をおかけします。スマホはまだ見つかっていません。パソコンからリモートで場所を確認すると、まだ端末がお店にあるようです。これからリモートで音を鳴らしますから、探していただけませんか?」

 

お店の主人「わかりました。鳴らしてください。・・・・・鳴りませんね!」

 

私「そうですか。そのあたりにあるのは確かなんですが・・・もしかしたらお店の外か駅に向かう途中で落としたのかもしれません。」

 

お店の主人「じゃあ、少し店の外から駅に向かって歩いてみましから、そのままずっと鳴らしてください。」

私「すみません。お願いします。」

 

私はパソコンの画面を見ながら、音を鳴らし続けました。音は5分間続けて鳴らすことができます。5分経過して、もう一度鳴らすのボタンを押した時に、お店から電話がかかってきました。

 

店の主人「スマホありましたよ!」

 

私「え!そうですか!ありがとうございます!(やった!)」

 

店の主人「でもちょっと拾えないのです。」

 

私「え?どういうことですか?」

 

店の主人「駅まで歩く途中で、○○神社があるでしょ?そこの駐車場に入るところの排水溝にスマホが落ちているようなんです。鳴って光っているのはわかるんですが、配水溝の鉄の蓋の上に、車が段差を超える鉄板が載せてあって、重くて私一人では動かせないんです。」

 

私「そうなんですか!では私が行きますが、今日はもう遅いので明日場所を教えていただけますか?」

 

店の主人「明日は昼から仕込みがありますので、昼には店に来てますけど、水とか流れたらスマホが壊れるかもしれませんので、今晩中にとったほうがいいですよ。今どこですか?」


私「自宅です。車で30分くらいです。じゃあタクシーですぐ行きます。」

 

店の主人「懐中電灯がないので持ってきてください。それとバールのようなテコになるものがあったら持ってきてください。」

 

私は懐中電灯と、バール代わりにしようとカメラの一脚を持って、家を出てタクシーを拾い、その神社に向かいました。神社に着いてタクシーを降りると、店のご主人が私を見つけて近づいてこられました。

 

店の主人「スマホ拾えましたよ!」

 

私「ありがとうございます!! でもどうやって?」

 

店の主人「4人組の常連さんが通りがかったので、手伝っていただきました!」

 

以下の写真のような感じで排水口の上に段差プレートが乗っかっていたのです。段差プレートは幅が広くてもっと重いものでしたけど。

 

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店の主人「落とした時に、たまたまこの隙間を通って排水口の中に落ちたんですね。この下はタバコの吸い殻がいっぱいたまっていたので、落とした時に気がつかなかったのでしょう。」

 

私「そうなんですか! 本当にご迷惑をおかけしました。遅くまでお手数をおかけして申し訳ありません。お礼はまた日を改めてさせていただきます。」

 

店の主人「いやいや~よかったですね。今度またお店にお越しください。」

 

親切なご主人のおかげでスマホが戻ってきました。スマホがポケットから落ちて、地面に落ちたら普通は音でわかるものです。が、たまたま運悪く排水口の隙間に、縦で入って、吸い殻がクッションになって音がしなかったので気づかなかったようです。酔っていたのも原因でしょう。

 

こんな偶然もあるのだなあ、と呆れながら電車に乗って帰りました。グーグルのデバイスを探す設定をONにしておいてよかったと思います。

 

それと久しぶりに人の親切がありがたかったです。来週お礼を持っていこうと思います。

 

ボトルも入れようか。   ん?・・・断酒は?