こばるとライダー日記

Soliloquy of a man riding a motorcycle and a convertible

大阪がマジに嫌いでした

大阪に引越してきて数年間、大阪のことが嫌いでした。

 

嫌いになった一番の理由は、街が汚かったことです。もうね。大変な街でしたね。ゴミは多いし、クサいし。大阪にずっといる人は慣れていたのかもしれませんが、外から引っ越してきた私は、あまりの状況に驚くと同時に、とても嫌いになりました。

 

しかしそんな汚かった大阪も、行政がコツコツと生活環境の改善を重ね、住民の世代も変わっていくにしたがって、表面的にはだいぶ綺麗になりました。行くところに行くと、まだとんでもない地域は残っているようですが。そういうのを知りたい人は「大阪DEEP」で検索してください。

 

でも、戦時中と戦後の復興を体験された世代の方にとっては、私が知っている昔の大阪なんて可愛らしいものなのでしょうね。

 

大阪を嫌いになった二番目の理由は、私自身にありました。若い頃に就職で一人で大阪に来て住んだ部屋はワンルームの小さな部屋でした。給料も安く仕事にも慣れず、知り合いも少なくて、味気ない毎日を過ごしました。お金も車もなく、恋人もいなかったので、その悔しさや空しさが、大阪が嫌いという感情として現れていたんじゃないかということです。

 

どこかへ引っ越して、その場所で成功したり、愛する人ができたりすれば、その場所が好きになるし、嫌なことや寂しいことが多ければ、その土地を嫌いになってしまう、というようなことです。私が大阪に来た当初は、いろんなことが上手くいってなかったので、大阪という土地にいい印象を持てなかったのでしょうね。

 

日本に住んでいる外国人の親しい友人と話をしていると、何かの拍子で突然感情的になって日本や大阪の悪口を言うことがあります。すごく頑張り屋で、尊敬もしている人物なのですが、人がかわったように日本人や大阪の悪口を言い始めます。

 

文化や習慣の違いなどから、日本人や日本の社会に落胆することがあるみたいで、なんで日本人はこうなんだ?と、私に不満をぶつけてきます。申し訳ないねえ、日本人はそういうところはダメなんだよね、と共感してガス抜きにつきあうのですが、昔大阪に来た当時に大阪の悪口を言ってた自分を思い出します。

 

実はこのタイトルの記事は、一度書いてアップした後にブログから削除していました。昔の大阪の嫌だったところ、街が汚かった理由、見かけた犯罪行為などを事細かく描写していたのですが、ひどい内容なので、もしかしたら読む人に不快感を与えるかもしれないかも、と思って削除していたのです。

 

でもいつの間にかグーグル検索で、「大阪が嫌い」という私の記事のタイトルが、上位に出てくるようになってしまっていて、記事を削除してからも、グーグルからのアクセスが毎日絶えません。どんだけ大阪って嫌われてるんや、と思いました。

 

「大阪が嫌い」と検索してこの記事に辿りつく方は、現在大阪に住んでいて、大阪が嫌いな人でしょうか。ご自分の大阪嫌いをなんとかしようとされているのかな、と勝手に想像します。それでこの記事を修正して復活させました。

 

現在、私は大阪のことを嫌ってはいません。大阪はだいぶ綺麗になりましたし、大阪でずっと仕事をしてきて、それなりに生活できるようになりましたから。

 

そういうことではなく、大阪人の気質が嫌なんだ、という方もおられると思います。でも大阪人にも、いい人もいれば悪い人もいるし、親切な人もいれば冷たい人もいます。

 

確かに大阪人気質というのはあると思いますが、外国に行ったり、外国人と付き合ってみると、大阪人気質は、日本人の中では国際的標準に近いということがわかります。図々しいとか、馴れ馴れしいとか、おせっかいとか、おしゃべりだとか、そういう理由で大阪人を嫌っているようでは、外国人とは仲良くなれません。

 

大阪嫌いでなくなることを祈っています。